妙な夢を見た
かつて一緒にいた人に
「だから、お前を見限ったんだ」と怒鳴られ
私は少し驚いたけれど
「そうだね」と言って
小さな荷物をまとめる。
一度も振り返らず
それ以上言葉を交わすこともなく
私はその家を出た。
駅につけば、大勢の人が
薄暗いホームの至る所にある大きな血溜まりを
迷惑そうに避けて歩いている。
私もそれを避けながら、
人混みの中、懐かしい友人の顔を見つけた。
彼女に話しかけると、
少し困ったようだったけれど
「怖いね」と言うと
静かに「そうだね」と応えてくれた。
「怖いから、そばにいてもいい?」と聞くと
彼女は優しく「うん」と言って
二人で一緒に満員電車に乗り込んだ。
目が覚めると
まだ少しだけ、頭が痛い。
怒鳴る彼は
私の妄想か
彼の口から
そんな言葉を聞いたことは、なかったはずだけれど
私の頭の中ではいつも
私が同じ言葉で
私を責めている。
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