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ユートピア

執筆者の写真: Sunao HiyamaSunao Hiyama

目を開けていられないような

波の輝き

持ち上げた足の裏は

熱でじんわりと痛み

喧騒が遠く聞こえ

腕を伝う冷たい水滴の感覚だけが残る

意識はどんどん遠のいていき

普段持っている

自分の中の規律も

感情の基準も

太陽に溶かされて消えていく


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