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ユートピア

  • 執筆者の写真: Sunao Hiyama
    Sunao Hiyama
  • 2017年8月24日
  • 読了時間: 1分

目を開けていられないような

波の輝き

持ち上げた足の裏は

熱でじんわりと痛み

喧騒が遠く聞こえ

腕を伝う冷たい水滴の感覚だけが残る

意識はどんどん遠のいていき

普段持っている

自分の中の規律も

感情の基準も

太陽に溶かされて消えていく


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それは多分、突然、ではなく 少しずつ、軋み始めていて 油断すると、ぐらりと崩れ落ちる 目眩がして ベッドに転んで 頭から毛布を被る 聞きなれたいつもの音楽で耳を塞ぎ 目を閉じて、じっと心の嵐が過ぎ去るのを待つ 大丈夫、大丈夫 あれは、今じゃない 今は見てるものも、何もかも、...

 
 
 
逃れ

ひとりで生きられる力が欲しい 腕がぞくりと震えて 自分の輪郭がまた見えなくなる 一口の熱い水に 引き戻される ひとときの自分 ひとりで生きられる強さが欲しい

 
 
 
風のはなし

オレンジ色の日差し あなたとの日 静かな日 触れる手は 柔らかく優しい 風が吹いて 暗い木が揺れた 私がどこか、遠い世界を見ていた横で あなたはそれを、恐ろしいと言った

 
 
 

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