受け身Sunao Hiyama2017年7月15日読了時間: 1分誰かに支配され 流されていくことは楽なのだ。 恋人の擦り合わせを履き違え 自己を主張し 殴られ 屈服し 泣き 蹴飛ばされてもなお 気がつく頃には もう 深い谷底を覗き込み 手を引いてくれた人は 暗闇を投げ出して消える いつまでも 被害者意識を捨てられず 胸を突き刺す痛みと息苦しさを ごまかし ごまかし 自己陶酔という薬を打つ。 それでも生きていくために。
誰かに支配され 流されていくことは楽なのだ。 恋人の擦り合わせを履き違え 自己を主張し 殴られ 屈服し 泣き 蹴飛ばされてもなお 気がつく頃には もう 深い谷底を覗き込み 手を引いてくれた人は 暗闇を投げ出して消える いつまでも 被害者意識を捨てられず 胸を突き刺す痛みと息苦しさを ごまかし ごまかし 自己陶酔という薬を打つ。 それでも生きていくために。
コントロールそれは多分、突然、ではなく 少しずつ、軋み始めていて 油断すると、ぐらりと崩れ落ちる 目眩がして ベッドに転んで 頭から毛布を被る 聞きなれたいつもの音楽で耳を塞ぎ 目を閉じて、じっと心の嵐が過ぎ去るのを待つ 大丈夫、大丈夫 あれは、今じゃない 今は見てるものも、何もかも、...