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受け身

  • 執筆者の写真: Sunao Hiyama
    Sunao Hiyama
  • 2017年7月15日
  • 読了時間: 1分

誰かに支配され

流されていくことは楽なのだ。

恋人の擦り合わせを履き違え

自己を主張し

殴られ

屈服し

泣き

蹴飛ばされてもなお

気がつく頃には もう

深い谷底を覗き込み

手を引いてくれた人は

暗闇を投げ出して消える

いつまでも

被害者意識を捨てられず

胸を突き刺す痛みと息苦しさを

ごまかし

ごまかし

自己陶酔という薬を打つ。

それでも生きていくために。


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逃れ

ひとりで生きられる力が欲しい 腕がぞくりと震えて 自分の輪郭がまた見えなくなる 一口の熱い水に 引き戻される ひとときの自分 ひとりで生きられる強さが欲しい

 
 
 
風のはなし

オレンジ色の日差し あなたとの日 静かな日 触れる手は 柔らかく優しい 風が吹いて 暗い木が揺れた 私がどこか、遠い世界を見ていた横で あなたはそれを、恐ろしいと言った

 
 
 

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                                  ©  ひやま すなお

 
 
 
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