top of page
検索

白昼夢

執筆者の写真: Sunao HiyamaSunao Hiyama

夕立は

夢の世界に似ている

よく知った風景は

眠りの蓋が唐突に落ちてくるように

別の街へ塗り替えられ

別の人の声が聞こえてくる

嵐の後の静けさは

私の心の寂しさを慰め

頭の中を長く侵しているひどい妄想を

少しだけ忘れさせてくれる


閲覧数:27回0件のコメント

最新記事

すべて表示

コントロール

それは多分、突然、ではなく 少しずつ、軋み始めていて 油断すると、ぐらりと崩れ落ちる 目眩がして ベッドに転んで 頭から毛布を被る 聞きなれたいつもの音楽で耳を塞ぎ 目を閉じて、じっと心の嵐が過ぎ去るのを待つ 大丈夫、大丈夫 あれは、今じゃない 今は見てるものも、何もかも、...

逃れ

ひとりで生きられる力が欲しい 腕がぞくりと震えて 自分の輪郭がまた見えなくなる 一口の熱い水に 引き戻される ひとときの自分 ひとりで生きられる強さが欲しい

風のはなし

オレンジ色の日差し あなたとの日 静かな日 触れる手は 柔らかく優しい 風が吹いて 暗い木が揺れた 私がどこか、遠い世界を見ていた横で あなたはそれを、恐ろしいと言った

                                  ©  ひやますなお 2023

 
 
 
bottom of page