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執筆者の写真: Sunao HiyamaSunao Hiyama

あれからどれだけ経っただろう。

言いたいことがあるのに

伝えたいことがあるのに

じっと胸の中にしまい込んだまま

それは仕事の集中を妨げ

私の安息と平穏の邪魔をする。

難しい感情の揺らぎを理性で無理やり抑えつけ

屁理屈を並べて忘れようとして余計に辛くなり

状況を変えたいと、画面を開いては閉じる。

どんな言葉も伝わらないと

伝える前から挫折している。

幻想の霧の向こうにいる君に

手を伸ばしても触れることのできない君に

拒絶を恐れて動けない臆病者がすることは

ただ一方的に、想い続けるだけ。

どうしようもなく、ずっと、想い続けるだけ。


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