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執筆者の写真: Sunao HiyamaSunao Hiyama

人は喜びを重ねて生きていく。

そう思っていた。

大人になれば、どんな問題も

身につけた知恵や知識で超えて行けるのだと、思っていた。

どうして、大人になれば なるほど

抱える問題は日増しに多くなり

ささやかな喜びでは間に合わず

孤独が強くなるばかり。

耐えれば

いつか楽になる日が来るのだろうか。

耐えれば

いつか心から笑えるのだろうか。

いつまで

耐えれば

気持ちが晴れるのだろうか。

揺らぐ命が、たとえその日まで持ちこたえたとして

私はその時を本当に喜べるのだろうか。


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